ヒマラヤ

8 月21

ポカラの最終日

枕元で鳴る電話の受話器をとったのは早朝5時

「今日は天気が良いので、外の風景がきれいですよ」

とのフロントのお兄さん。

何もこんな時間にそんなことで起こさなくても・・・と思いながら

窓の外を見ると

目の前に広がるのはヒマラヤ山脈!!

モンスーンの時期で入道雲がひしめき合っているため

ヒマラヤを望むことができないままポカラの日々を過ごしていましたが

最後の日にようやくその姿を見ることができました。

ひとまず、この旅の間中ずっと

夜の10時から朝の10時までぐっすり寝ている

中国人を起こしに行かなければ!!

「どうして そんなに たくさん寝るの?」

「・・・子供の時から そうだから」

「どうして そんなに たくさん食べるの?」

「・・・子供の時から そうだから」

そう言っていた Tang君は、間違いなく今も夢の中・・・。

旅の間

「スノウマウンテン・・・スノウマウンテン」

と呪文のように唱えていた彼なので

ヒマラヤを見たら

きっと大騒ぎだろうなぁ・・・と思っていたら

「天ナ!!!」 (Oh My God!)

と言ったきり 固まってしまいました。

きっと、子供の時から感動すると固まるタイプだったのでしょう。

「どうして飛行機でネパールに来たの?」

初めて会った時、彼は私にそう聞いたっけ?

そう言われると確かに、エコノミークラスのシートに座って、

宇宙人が作った人間食の模型のような機内食を食べながら

小さなスクリーンで映画を見て時間をつぶすのが

旅とは言えないような気がしてきます。

「旅は自転車が一番良いよ。

時間がかかるし 死ぬほど大変だけど

景色が綺麗だから。

その次が電車かな?」

彼の片言の英語 

私の怪しい中国語 

筆談と

メイドインチャイナの電子辞書で乗り切ったポカラの日々。

あれこれの言語やツールを尽くして彼が私に話してくれる事は

常に世界の美しさでした。

でも、彼との旅は 毎日 気を失いそうにハードだったな・・・

そう苦笑していると

「でも、来てよかったでしょ」

とヒマラヤ山脈に言われた気がしました。

はい。 本当に 本当に来てよかったです。

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子供たちが笑って

風がふいて ボートが流れて

大雨が時間を止めた。

・・・次にネパールに来るときは、電車できます。

時間もかかるし、大変だけれど

景色が綺麗だろうから・・・。

そうヒマラヤに約束。

あいかわらず 微笑んでいるヒマラヤ山脈と

あいかわらず固まっているTang君。

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