調和の霊感
牧師をしているダーリンさんが
「一緒にお仕事をしているゴスペルシンガーが
米子にあるお寺でコンサートをするらしいから見に行こう」
と誘ってくれました。
その日はそのコンサートを楽しみに
仕事をそそくさと片付け
ダーリンさんとお友だちのRituとの3人で
一路米子へ・・・
山陰路沿いの風景を眺めていると
緑の陰に藤の花が一筋の紫色の光を添えているのを見つけました。
「あそこにあるのが藤の花。
わたしがいちばん好きな花だよ・・・」
Ritsuに向ってそう言いながら
向こうの山を指差します。
藤の花の
・・・宙に浮いている感じがなんとも好きです。
そして
その向こうに一本の道が通っているような
奥深い色合いは 何だろうか・・・と
毎年この時期になると
不思議に思います。
コンサートの行われるお寺が「住雲寺」という名前でした。
ダーリンさんが
「グーグル検索をしても、なかなか出てこなかった。」
と言っていたので
こじんまりとしたお寺を想像していましたが
着いてみると
広く整備されたパーキングスペースがあり
建物も新しく、装飾品の彩色も艶やかなお寺。
そして庭園には幻想的な紫色の雲が漂っています。
「はっ」として目を凝らすと
それは花弁で空を覆いつくそうとしている藤の巨木でした。
住雲寺は別称「ふじ寺」という名で親しまれているお寺なのだそうです。
(「住雲寺」で検索がヒットしなかったのも、きっとそのため)
その時にアンプから流れていた曲が
YoYoMaによる
アントニオビバルディのチェロのための協奏曲。
淡い紫色のグラデーションが目の前を覆っていて
藤の花の甘酸っぱい香りが肌からも浸透してくるよう・・・。
突然 現れた
いちばん好きな花と
いちばん好きな音楽
わたしの内と外はいつの間にか境を失ってしまいます。
もしや わたしは姉の二の舞で
交通事故に遭って危篤となり
魂のカタチをして
ここに来てしまったのではないかと
疑うほどでした。
チェロの協奏曲のあとには
できれば
同じくビバルディのバイオリンによる協奏曲
「L’estro Armonico」(調和の霊感)
が流れて欲しかったけれど
その次の選曲は
福山雅治の「桜坂」で
その次は「ミヒマルGT」が去年の紅白歌合戦で歌っていた曲でしたから
あっという間に 現実世界に連れ戻されます。
藤の花を見上げるRitsu。
わたしは何を見ていたかなぁ・・・。
ゆっくりと日が暮れて 少し肌寒くなってきたところで
ゴスペルグループ「ゴスペルオーブ」さんのステージが始まりました。
体の底から
ジンジンあたためてくれるような
情熱的な歌声。
「ありがとう ありがとう」
と神さまに向って叫んでる。
「ありがとう わたしは ここにいます。
ここで 祈っています。
ここで 喜んだり 悲しんだりしながら
生きています
ありがとう。」
楽曲は
ゴスペルの曲のほか
「上を向いて歩こう」や「川の流れのように」などの
昭和の名曲
それから アカペラによる 「荒城の月」など。
バラエティーに富んだ選曲と
楽しいおしゃべりで
ステージはあっという間に終盤をむかえました。
「最後の曲でした。ありがとうございました。」
・・・となったところで
「もっと 歌ってください!!」
と叫んだのは
ステージの間中、一生懸命手拍子をしていた
おじいさん。
そのおじいさんの一声から 「アンコール」が巻き起こります。
藤の巨木の下で 歌声とともに 1つになるわたしたち・・・。
本当にすばらしいコンサートでした。
・・・実を言うと
コンサートの開演を待つ30分くらいの間
ごろんとベンチに転がって藤の花を見上げたり
木の幹にハグして感触をあじわったりと
藤の木をめいっぱい楽しんでいるRitsuをよそに
わたしは お寺の裏の木立にひっこんでいました。
突如として現れた、圧倒的な美しさに
押し流されてしまいそうで
藤の木の下にいる事ができなかったのです。
美しさを前にして
何もできなくなってしまう状態
外側から押し寄せてくる波に
内側から溢れてくるもので応えている状態を
「忘我」と言うのかもしれません。
こういう忘我の先には
何があるのだろう。
調和かなぁ・・・?
それならきっと人は
調和のために歌っているのかもしれない。
調和のために描いているのかもしれない。
表現とは世界との調和のためのものなのかもしれません。
美しい世界に
ありがとうございます。
そう言いながらも
もう
ありがとうだけでは
足りないのだと
気がついている
今日このごろです。

私も詳しくは知らないけど
それは名和にある藤で有名な所かしら
私はまだ行ったことないけどすばらしい大木の藤木なんですね
写真からだけでも幻想的で幽玄な雰囲気が伝わります
ステキなコンサートがあったんだね
私も行ってみたかったわ
ユカリンゴさんが感じていること私も聞いてみたいですよ
ミルクティーさん
ありがとうございます。
本当に素晴らしい藤木でした。
今年は この藤木も油彩画の題材にしようと企んでいます^-^♪
コンサート「ゴスペルオーブ」さんというグループで
鳥取・島根で活動していらっしゃるそうです。
また開催のお知らせがあれば ご連絡しますね♪